株式投資における財務分析をMBA取得のFPが解説~損益計算書前編
MBA・FPオフィスALIVE代表國弘泰治です。
今回はMBA取得のFPがお伝えする株式投資における財務分析について説明していきます。
まず最初に財務分析について解説していく前に財務3表について解説していきます。
財務3表とは何なのか??
財務3表は貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の3つのことを言い、貸借対照表は企業の資産状況、損益計算書は企業の経営成績そしてキャッシュフロー計算書キャッシュの増減を営業活動・投資活動そして財務活動についてわかる指標と言われています。
今回は財務3表をどのように分析していくことで分かるのか解説していきます。
損益計算書の科目と計算方法
まず最初に損益計算書について説明していきます。
損益計算書は最初に企業の経営成績を把握できるとお伝えしましたが、損益計算書の順番は売上高、売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益、営業外収益、営業外費用、経常利益、特別利益、特別損失、税引き前当期純利益、法人税等、当期純利益となっています。
損益計算書の計算方法は以下に用に求めていきます。
売上高-売上原価=売上総利益
売上総利益-販売費及び一般管理費=営業利益
営業利益+営業外収益-営業外費用=経常利益
経常利益+特別利益-特別損失=税引前当期純利益税引き前当期純利益+法人税等=当期純利益
このような計算式であれば商業高校や普通科の高校で選択で簿記を習っていた人や大学で商学部や経営学部そして経済学部、MBAやアカウンティングスクールといった大学院で勉強されていた方や公認会計士や税理士そしてFPで従事している方、財務経理部署にお勤めの方そして経営者であればわかるかと思います。
損益計算書の考え方
損益計算書は徐々に計算していって売上高が大きいからといっても経費や税金がかさめば最終的に当期純利益は小さくなっていくようになっています。
理由としては、科目に特別損失があることが挙げられ、当期純利益は変動が大きいと言われています。
中長期のビジネスを考えるとなれば当期純利益より営業利益や経常利益を見るのが一般的だと言われています。
そのためそれぞれの利益の特徴を調べたうえで何を分析したいのかが重要です。
つぎに損益計算書の財務分析について説明します。
損益計算書の財務分析について
損益計算書の計算方法や考え方について説明しましたが、損益計算書は企業の成長性を見ていかなければなりません。
そこで企業の成長性がわかるようにするには売上高の前年成長率の内容と計算方法について説明していきます。
売上高の前年成長率=今年増加した売上高÷前年の売上高
以上の方法です。
この方法を更に展開していきますと以下のようになります。
(今年の売上高-前年の売上高)÷前年の売上高となります。
このように考えていくと損益計算書を考えるとなると、中長期で考えていくのであれば売上がどのくらいあるのかが重要となります。
例えば、トヨタ自動車株式会社が売上高が2021年3月と2022年3月を比較してみましょう。
トヨタ自動車株式会社は2021年3月27,214,594、2022年3月は31,379,507となっています。
https://global.toyota/pages/global_toyota/ir/financial-results/2022_4q_summary_jp.pdfより
この場合、売上高の前年成長率を先ほど案内した計算式で求めてみましょう。
(31,379,507-27,214,594)÷27,214,594=0.153.….となりますので、100をさらに掛け算しましたら15.3%になります。
どのくらい成長したかがわかってきます。
売上高の前年成長率に関しては水準というものがあり、超優良水準・安全水準・準危険水準・危険水準・超危険水準と分けられ、超優良水準は6%~20%、安全水準が0%~5%・準危険水準が‐1%~‐10%、+21%・危険水準が‐11%~-20%そして超危険水準が-21%以下となります。
今回はトヨタ自動車株式会社を事例としましたが、トヨタ自動車株式会社の場合超優良水準に該当します。
まとめ
損益計算書編をやってきましたが、株式投資をするのであれば損益計算書以外にも貸借対照表やキャッシュフロー計算書を用いて分析をする必要があり、損益計算書の場合は売上高の前年成長率などの分析が必要です。
もし株式投資をするのであれば、上場企業であれば購入してみたい株を発行する企業から損益計算書を見ることが可能なので、見ておくと良いでしょう。
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