株式投資における財務分析をMBA取得のFPが解説~貸借対照表編後編
MBA・FPオフィスALIVE代表國弘泰治です。
今回は貸借対照表のおさらいを少しと、貸借対照表だけでの財務分析について説明していきます。
貸借対照表のおさらい
貸借対照表について復習しますが、貸借対照表のついてだいぶ忘れたという方も多いかと思います。
貸借対照表は企業のお金の流れがわかる指標と言われています。
貸借対照表は資産と負債そして純資産に分かれており、資産⁻負債で純資産がどのくらいあるのかがわかるものと言われています。
純資産は資本金や自己株式などの資産をいいます。
ここまで復習をしましたが、また確認したいとなればURLを乗せておきますので、確認しておいてもいいでしょう。
https://fp-office-alive.amebaownd.com/posts/42177188
次に貸借対象だけを使う財務分析について説明していきます。
貸借対照表だけを使う財務分析とは??
今から貸借対照表だけをつかった財務分析について説明しますが、内容としては安全性分析のみとなります。
安全性分析というと損益計算書では収益性と成長性についての分析での説明でしたが、安全分析は企業の資金繰りの健全度と倒産に陥る危険性を分析するものと言われています。
安全性分析の説明を考えると読者の皆様の場合、倒産する企業に投資したいとはならないかと思います。
そこで考えてほしいこととして、安全分析において、企業がつぶれることはどういう状況なのかということです。
答えを出すと、「債務超過が続いて法的な倒産にあうこと」や「資金繰りの悪化によって資金の支払いができなくなる」といったことが該当します。
債務超過とは資産の額より負債の額が大きくなることを意味をします。
更に簡単に言うと資産を売却しても負債がなくならないことです。
債務超過を放置した場合は、金融機関から借り入れができないということになります。
資金繰りの悪化とは、お金が足りないことで借金などの債務を支払うことができないことを言います。
債務超過の要因としては、利益の赤字が続いていることが要因で、資金繰りの悪化は赤字だけでなく黒字でも資金繰りが悪化することもありますので倒産することもございます。
このように考えると、株式投資だけでなく学生さんであれば就職活動でもこの記事を頭に置いておくと良いかもしれません。
次に安全分析で使う指標と計算について説明していきます。
安全性分析で使う指標と計算方法の説明
さきほどは安全性分析の内容について説明していきましたが、次は指標から説明していければと思います。①流動比率②当座比率③固定比率④固定長期適合率⑤負債比率⑥自己資本比率です。
流動比率
短期的な債務返済能力を表す指標で、債務返済能力とは債務を返済する能力のことを言います。計算方法として流動資産を流動負債で割った計算方法となります。
流動比率は、高いほど安全性が高いと言われており、200%以上が良いと言われています。
当座比率
流動比率と同じように短期的な債務返済能力を表す指標で、流動比率と関係が深い指標と言われています。
計算方法は、当座資産を流動負債で割った計算方法です。
当座資産に関しては、棚卸資産は入れないことが条件となり、換金性が極めて高い資産のみで返済能力を見みます。
固定比率
長期的な債務返済能力を表す指標で、固定資産が返済の必要がない純資産でまかなわれているかどうかを見る指標です。
計算方法は固定資産を純資産で割る計算方法になります。
固定比率の指標は100%以下が良いとされており、100%を超えているとなれば、次に説明をします固定長期適合率を確認することです。
固定長期適合率
固定比率と同様に固定資産投資の安全性を見る指標で、固定比率との違いは計算方法にあります。
固定資産に純資産に固定負債加えたものを割った計算方法となります。
先ほど説明したように固定比率が100%を超えている場合に使う計算式と言われています。
負債比率
純資産に対して負債の割合を示した指標で負債比率が低ければ低いほど安全性が高いと言われています。
目安としては100%以下が望ましいです。
自己資本比率
総資本の割合を占める純資産の割合を示す比率で返済義務のない総資産の比率が高いほど資金安定性が高いことから自己資本比率が高ければ高いほど安全であると言われています。
ここまで説明をしましたが、貸借対照表は安全性の分析という点になるため、どのくらいの借入金の返済能力があるのかなどが安全性分析の重要なポイントとなってきます。
株式投資をするのであれば、潰れそうな企業でなく潰れない企業の株式への投資が重要となってきます。
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